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"日本は世界の子ども苦しめる"というグレタさんの発言の日テレ報道について

日テレNEWS24から以下の記事が投稿されました。

グレタさん“日本は世界の子ども苦しめる”|日テレNEWS24

 

この投稿について、Twitter上などではミスリーディングな(誤解を生む)記事だと批判を受けています。

 

この報道についての問題点

グレタさんの実際の発言の内容は、 "The 10 countries with the highest emmissions, including China, the United States, Russia and Japan, collectively account for nearly 70 percent of global emissions."でした。

日本語訳をすると、「中国、アメリカ、ロシア、日本を含む排出量上位10カ国の合計は、世界の全排出量の約70パーセントを占めます」という内容です。

 

一方、日テレNEWS24の記事の見出しは「グレタさん"日本は世界の子ども苦しめる"」としてます。また、記事の本文にはグレタさんが「日本を名指しして、大量に排出する温室効果ガスが世界の子どもたちを苦しめると訴えました」という記述があります。

 

日本が名指しされたことには間違い無いのですが、「名指し」には「その名前のみを挙げて」というように捉えられかねず、誤解を生む内容となってしまいました。

 

誤解が生まれた結果

グレタさんが「日本のみ」を名指ししたと誤解した一部のネットユーザーが、グレタさんに対する猛批判を浴びせるような光景が見られます。「なぜ日本だけに」や「中国がダントツで排出量が多いのに」などのツイートが見られました。

また、日テレが「日本を貶めている」というような発言も見られています。

 

グレタさんの言っていること自体に嘘はありませんでしたが、日テレNEWS24の記事の不適切な日本語訳によって、グレタさんに対する誤った認識が広まってしまう結果となりました。

 

どうすべきだったか

日本のニュースなので日本に関することだけを抜き出したい気持ちもわかりますが、今回のような切り取り方だと誤解が生まれることは予期できたでしょう。

最低でも本文には正しい情報を載せるべきでしたし、ニュースの見出しも少し変えるだけで印象は大きく異なったでしょう。

 

誤解が広まることを予期できなかったとしても、批判を受けてもタイトルを変えない姿勢には疑問が残ります。

当たり前ですが、少し人が怒りの感情を持った方が記事への訪問者数が伸びるはずです。利益のためにそのままにしているなら、やめていただきたいです。

 

結果として日テレNEWS24側には炎上による利益が生まれ、一部のネットユーザーたちは無駄に怒りの感情を持っただけとなってしまいます。

 

Twitter上では、このニュースを誤解している人に対して「原文を読まないから勘違いする」というように言っている方もいます。しかし、日本人全体では全員が英語ができるという前提は存在しないので、この問題は報道側の問題だと考えます。

原文を読まなければ誤解をさせてしまう記事は、あくまでもミスリーディングであり、報道側の問題として認識していただきたいです。

 

まとめ

このような英語を日本語に翻訳したり、誰かの発言を切り取る過程で、誤った方法でこれを行えば誤解を生んでしまいます。

報道側には、誤解を生まないような翻訳や切り取りをしていただくしかありません。

よって、原文を確認しない視聴者や読者に、誤解の責任を押し付けることも間違っています。

原文を確認するのは、あくまでもデマから視聴者・読者が自分を守るための自衛の手段でしかないのです。