ニックのブログ

数学・英語・スポーツなど。当サイトの紹介する商品やサービスには、プロモーションが含まれています。

「ハリー・ポッターの著者JKローリングは存在しない」という陰謀論

f:id:nick97:20210915181402j:plain

本の出版から映画化まで商業的に大成功を収めたハリー・ポッターですが、その本の著者であるJKローリングが存在しないのではないかと考えている人がいます。

この記事では、「JKローリングは存在しない」とその人が考える理由をご紹介します。

 

「JKローリングは存在しない」という陰謀論

この陰謀論は、ノルウェーの映画監督であるニナ・F・グリュンフェルトが、2005年に新聞でこの説を唱えたことが発端となっています。

彼女が「JKローリングは存在しない」と考えた理由をご紹介します。

 

ハリー・ポッターの着想

JKローリング本人が語るには、ハリー・ポッターを着想したのはマンチェスター発ロンドン行きの電車内でした。このアイデアは彼女の頭の中に突然降ってきたそうです。

特に彼女はシングルマザーかつ困窮した状態で、生活保護も受け取っていました。

生活にこれだけ不利な点があったにも関わらずこのような着想ができたということに、グリュンフェルトは疑問を抱いたようです。「なぜあれだけの大作を電車でパッと思いつけるのか、裏に誰かがいるのではないか」と考えるようになりました。

 

商業的な大成功

ハリー・ポッターシリーズは着想から7年後に本が出版され、2001年には映画化が始まりました。第四巻が発売されることには、JKローリングはすでに700万ポンドもの収入があったとされています。

「分厚い本を何冊も、しかも何ヶ国語にも翻訳され世界中に売られている。」

グリュンフェルトは、果たしてたった一人の人間がこの商業的な大成功を収めることが可能なのかと疑います。当時の出版業界や映画業界からすれば、ハリー・ポッターが前例のない大成功を収めたのはいうまでもありません。

これほどの大成功を収めたのはたった一人のシングルマザーだったのか、果たして彼女の裏には何人ものプロライターがついていたのか、とグリュンフェルトは疑問を呈しています。

 

彼女はこのような考えに至った理由も上げています。

かつて「少女探偵ナンシー」というシリーズものの推理小説がありました。これは1930年から2004年まで続き、作者はキャロリン・キーンという名義でしたが、実際に書いていたのは何人ものゴーストライターでした。

このような前例があるので、ハリー・ポッターシリーズも同じような方法をとっていたのではないかと考えているのです。

 

表のJKローリング

グリュンフェルトは、表に出ているJKローリングとされている人物はあくまでも俳優なのではないかと考えています。

彼女いわく、「ハリー・ポッターが商業的に利益を得られなくなるまで、JKローリングを演じている俳優が辞めてしまうまで、この秘密は守り続けられるでしょう。」

 

「JKローリングは存在しない」という説への反論

ノルウェーでハリー・ポッターを出版、翻訳している人たちは、当然この説を否定しています。

グリュンフェルトは分厚い本があたかも次々と出版されているというような発言をしていましたが、実際には一冊に3、4年かかることもありました。また、JKローリング独特の文章のクセがあり、翻訳者にとってはゴーストライター説も否定することは簡単だそうです。

また、グリュンフェルトが俳優だとしているJKローリングに実際に会った人も、話してみると演技ではないことがわかるとしています。

 

まとめ

一人の映画監督が作り出した「JKローリングは存在しない」という陰謀論でしたが、その理由は憶測そのものでした。

ただ、過去にゴーストライターのみでできているシリーズが存在する以上、ゴーストライターの存在を簡単に否定することも難しかったようです。著者が実際に作品を書いている場所を見ている人はほぼいないでしょうし、実際に話してみて本人かどうかを見抜くしかなさそうですね。

Source: Aftenposten (2005) Film director sparks debate over origins of 'Harry Potter'.