2013年の弘前大学理系の整数問題です。
ある一つのことに気づくことができれば、とても簡単に解くことができます。
問題
$5^{2n-1}+7^{2n-1}+(23)^{2n-1}$ がすべての正の整数 $n$ について $35$ で割り切れることを証明せよ.
2013年弘前大学理系より
解答
一般に $a,b$ が整数、$n$ が自然数のとき、二項定理より $(a+b)^n$ の $a^n$ と$b^n$ の項以外は、$ab$ を因数にもつ。
よって、
$$5^{2n-1}+7^{2n-1}\equiv (5+7)^{2n-1}=12^{2n-1}\mod 35$$
となる。
また、$2n-1$ が奇数、$23\equiv -12\mod 35$ であることから、
$$23^{2n-1}\equiv (-12)^{2n-1}=-12^{2n-1}\mod 35$$
となる。
よって、
$$5^{2n-1}+7^{2n-1}+(23)^{2n-1}\equiv 12^{2n-1}-12^{2n-1}=0\mod 35$$
となり、題意が示された。
ワンポイント
二項展開を利用するということがポイントでした。
合同式を使うのと使わないのとでは、書かなければいけない文章量に大きな違いが出る問題です。学校で学習していなくても、積極的に覚えていきましょう。