2010年の信州大学文系の第2問の整数問題です。
うまく絞り込んで場合分けを減らしてみましょう。
問題
ある奇数の自然数 $m$ から始まる連続する奇数個の自然数の和が $2010$ である. $m$ を求めよ.
2010年信州大学文系第2問より
解答
題意をみたすような連続する自然数の個数を $n$ とおく。
ここで、連続する自然数の和は、
$$2010=\frac{1}{2} n(2m+n-1)$$
と表すことができる。整理すると、
$$2^2\times 3\times 5\times 67=n(2m+n-1)$$
となる。
ここで、$n>2m+n-1$、$n$ が奇数であることから、$n=1,3,5,15$ と絞り込むことができる。
また、$m$ が奇数であることから $2m$ は $4$ の倍数でない偶数であるから、$2m\equiv 2\mod 4$ である。
また、$2m+n-1\equiv 0\mod 4$ であることから、$n\equiv 3\mod 4$ となる。
このような $n$ は、$n=3,15$ である。
$n=3$ のとき、$2m+n-1=1340$、$m=669$。
$n=15$ のとき、$2m+n-1=268$、$m=127$。
よって、求める $m$ は、$m=127,669$ である。
ワンポイント
計算自体は単純なのですが、数字が大きいため、できるだけ絞り込んだ方が計算が圧倒的に早くなります。
今回の絞り込みのポイントは、$4$ で割った余りに注目することでした。