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S=a!+b!+c!が2の累乗になる正の整数の組(鳥取大・文系)

2015年の鳥取大学地域(文系)の第4問の整数問題です。

偶奇にうまく着目できれば、簡単に解くことができます。

 

問題

$a\geq b\geq c$ を満たす正の整数 $a,b,c$ について,

$$S=a!+b!+c!$$

とする. $S$ が $2$ の累乗になる整数の組 $(a,b,c)$ をすべて求めよ.

2015年鳥取大学地域第4問(4)より

 

解答

(i) $c=1$ のとき

$a!$ と $b!$ の偶奇は異なるので、$b=1$。

よって、$S=a!+2>2$ となる。

このとき、$S$ が $2$ の累乗であるならば、$S\equiv 0\mod 4$ となる。

$a\geq 4$ とすると、$S\equiv 2\mod 4$ となり不適。

$a=1$ のとき、$S=3$ より不適。

$a=2$ のとき、$S=4=2^2$。

$a=3$ のとき、$S=8=2^3$。

 

(ii) $c\geq 2$ のとき

このとき、ある自然数 $m,n$ を用いて、$a!=c!m$, $b!=c!n$ と表せる。

よって、$S=c!(m+n+1)$ となる。

$c\geq 3$ のとき、$c!$ は $3$ を因数にもつので、$S$ は $2$ の累乗とならない。

よって、$c=2$。

 

また、$m+n+1$ も $2$ の累乗となることから、$m,n$ の偶奇は異なり、$n$ が奇数となる。

$b!=2n$ より、$n=1,3$。

 

・$n=1$ のとき($b=2$)

$S=2(m+2)$ となる。

また、$a!=2m$ より、$m=a!/2$。

よって、$S=a!+4>4$。

これが $2$ の累乗となるとき、$S\equiv 0\mod 8$ である。

$a\geq 4$ のとき、$S\equiv 4\mod 8$ となり不適。

$a=3$ のとき、$S=10$ より不適。

また、$a=2$ は $m=1$ と奇数なので、条件を満たさない。

 

・$n=3$ のとき($b=3$)

$S=2(m+4)=2(a!/2+4)$ となる。

また、$a\geq b=3$ である。

$a!/2+4>4$ より、$a!/2+4\equiv 0\mod 8$ となる。

$a\geq 6$ のとき、$a!/2\equiv 0\mod 8$ より、$a!/2+4\equiv 4\mod 8$ となり不適。

$a=3$ のとき、$S=14$ より不適。

$a=4$ のとき、$S=32=2^5$。

$a=5$ のとき、$S=128=2^7$。

 

よって、求める正の整数の組は、

$$(a,b,c)=(2,1,1),(3,1,1),(4,3,2),(5,3,2)$$

である。

 

ワンポイント

偶奇の絞り込みを複数回行うことで、計算量を減らすことができました。

また、$c!$ で因数分解が出来ることに気がつくことができるかがポイントです。