藤井聡太二冠の快進撃は世間でもよく知られていますが、最近では順位戦という、将棋界の大きなタイトル戦が始まり、藤井聡太二冠も参戦します。
藤井聡太二冠はB級1組というグループに所属しています。
そこでは13人の棋士による総当たりのリーグ戦が行われ、上位2人が来期にA級に参戦できるという仕組みです。
今回はプログラミングを用いて、藤井聡太二冠がB級1組を突破、つまり上位2人に入れる確率を計算してみました。
前提
2人の勝敗の確率にはイロレーティングによって算出された確率を用います。(全員の勝率が五分五分だと昇級確率も等しくなってしまうので、意味のある確率を出すには、何らかの別の確率を用いる必要があります。)
レーティングは以下のものを使います。(将棋YouTuberのヤスさんが使用していたものです。)
すでに勝敗がついている対局もありますが、まだ一局の結果もわからない状態での確率を計算します。
順位のつけ方などは公式のルールに則っています。
果たして昇級する確率は?
10万回シミュレーションをし、昇級する確率、降級(下位3人)する確率を求めました。
結果は以下の通りです。
prob.upが昇級する確率、prob.downが降級する確率を表しています。
藤井二冠は上の表の11番目の棋士です。
シミュレーションの結果、藤井二冠の昇級確率は何と87%、降級してしまう確率は0.1%以下となりました。
昇級確率が次いで高いのが木村一基九段でした。
藤井二冠の昇級確率は圧倒的に他の棋士を突き放しています。
確率の解釈
これはあくまでも確率ですし、何が起こるのかわからないのが将棋です。
相性などももちろん勝敗に影響しますし、この結果を受けてほぼ昇級と簡単にいうこともできません。
ただ、あくまでも目安としてみていただきたいです。
プログラミングについて
R言語を用いました。
特に難しいプログラムを書く必要はありませんでしたが、あまり使い慣れていなかったので、調べながら進めていたら時間がかかってしまいました。
簡単ですのでプログラムを公開することは控えたいと思います。