この記事では算数・数学の問題で有名な「平均の速さ」の求め方について解説します。
往復での速さが違う問題で、よくある答案の間違いも解説するので、しっかり覚えて間違えないようにしましょう。
「平均の速さ」の求め方
「平均の速さ」の求め方は「全体を移動した距離」÷「全体の移動にかかった時間」です。
ポイントは、距離と時間を全体で考えることです。
例題「往復の平均の速さ」
たかし君はA町を出発し、B町までを往復します。たかし君は行きを分速40m、帰りを分速60mで歩きました。行きにかかった時間が30分のとき、往復の平均の速さは分速何mでしょうか。
よくある間違い
よくある間違いは、行きと帰りの速さをそのまま平均化してしまうことです。
つまり、平均の速さ=(40+60)÷2=50として、分速50mと答えてしまうのは間違いです。
これが間違いである理由は、行きと帰りで歩いた時間が違うからです。
正しい解答
まず、全体を移動した距離を求めます。
たかし君は、A町からB町に行くとき、分速40mで30分間歩きました。
きょり=速さx時間なので、A町からB町までの距離は40x30=1200mです。
たかし君は往復したので、「全体の距離」が2400mだとわかりました。
次に帰りにかかった時間を求めます。
帰り道は1200mあり、それを分速60mで帰ったので、
時間=きょり÷速さ=1200÷60=20となり、20分かかったことがわかります。
なので、往復にかかった「全体の時間」は、30+20=50分です。
最後に平均の速さを求めます。
「平均の速さ」=「全体を移動した距離」÷「全体の移動にかかった時間」
より、平均の速さ=2400÷50=48となり、平均の速さは分速48mとなります。
まとめ
「平均の速さ」の求め方は「全体を移動した距離」÷「全体の移動にかかった時間」です。
平均の速さを求めるときに、単純に違う速さ2つの平均を取ることは間違いです。
必ず「全体を移動した距離」と「全体の移動にかかった時間」を計算してから、速さの平均を求めましょう。