ニックのブログ

数学・英語・スポーツなど。当サイトの紹介する商品やサービスには、プロモーションが含まれています。

(2a-1)x^2+(3a+2)x+a+2=0が整数解をもつようなa(熊本大)

2012年の熊本大学の第1問の整数問題です。

数の性質をよく見て、絞り込みが簡単にできるように工夫してみましょう。

 

問題

$x$ の方程式 $(2a-1)x^2+(3a+2)x+a+2=0$ が少なくとも $1$ つの整数解をもつような整数 $a$ の値とそのときの整数解をすべて求めよ.

2012年熊本大学文系理系第1問(2)より

 

解答

等式を $x$ の二次方程式としてみると、これが整数解をもつとき、この判別式は平方数である。

よって、判別式 $D$ は、ある非負整数 $k$ を用いて、

$$D=a^2+12=k^2$$

と表せる。よって、

$$(a-k)(a+k)=-12$$

である。$a-k<a+k$、$a-k,a+k$ の偶奇は一致することから、

$$(a-k,a+k)=(-6,2),(-2,6)$$

である。よって、$a=\pm 2$。

 

$a=2$ のとき、方程式は $3x^2+8x+4=(3x+2)(x+2)=0$ となり、整数解 $x=-2$ をもつ。

$a=-2$ のとき、方程式は $-5x^2-4x=0$ となり、整数解 $x=0$ をもつ。

 

ワンポイント

$k$ を非負整数と限定することと、$a-k,a+k$ の偶奇の一致性に着目すると、絞り込みがとても少なくなります。

また、「整数解をもつ二次方程式の判別式は平方数である」という事実を使う整数問題も多いので、忘れないようにしましょう。