2010年の京都教育大学教育学部(理系)の第3問の整数問題です。
最初のステップがわかれば、あとは整数問題の基礎知識で解くことができます。
問題
$a,x$ を自然数とする. $x^2+x-(a^2+5)=0$ をみたす $a,x$ の組をすべて求めよ.
2010年京都教育大学教育学部第3問より
解答
与えられた等式を $x$ の二次方程式としてみたときに、その解が自然数であるならば、判別式 $1+4(a^2+5)=4a^2+21$ は平方数でなければならない。
$4a^2+21>0$ であるから、自然数 $n$ を用いて、
$$4a^2+21=n^2$$
とおく。これより、
$$21=(n+2a)(n-2a)$$
と変形できる。
また、$n+2a>0$ より、$n-2a>0$、$n+2a>n-2a$ であることから、
$$(n+2a,n-2a)=(21,1),(7,3)$$
の二通りが考えられる。
このとき、$a=5,1$
$a=5$ のとき、二次方程式は $x=-6,5$ の解を持つ。
$a=1$ のとき、二次方程式は $x=-3,2$ の解を持つ。
よって、求める組は $(a,x)=(5,5),(1,2)$ である。
ワンポイント
二次方程式の解が整数ならば、判別式(解の公式のルートの部分)が整数にならなければならない、ということに気がつけるかどうかがポイントです。