2017年の北海道大学理系の整数問題です。同年の文系にもほとんど同じ内容の問題が出ています。
誘導付きなので、比較的易しい問題となっています。
問題
自然数の $2$ 乗となる数を平方数という。
(1) 自然数 $a,n,k$ に対して, $n(n+1)+a=(n+k)^2$ が成り立つとき, $a\geq k^2+2k-1$ が成り立つことを示せ。
(2) $n(n+1)+14$ が平方数となるような自然数 $n$ をすべて求めよ。
2017年北海道大学理系より
解答
(1)
等式を変形すると、
$$a\geq (2k-1)n+k^2$$
となる。
ここで、$n\geq 1,2k-1>0$ より、
$$ a\geq (2k-1)+k^2=k^2+2k-1$$
となる。よって、題意は示された。
(2)
$$ n(n+1)+14>n^2$$
であるから、$n(n+1)+14$ が平方数となるとき、ある自然数 $k$ を用いて、
$$ n(n+1)+14=(n+k)^2$$
と表すことができる。
(1)より、$k^2+2k-1\leq 14$ である。
これを満たす自然数は、$k=1,2,3$ である。
これを先ほどの等式に代入し、$n$ を求める。
$k=1$ のとき、$n=13$。
$k=2$ のとき、$3n=10$ となり不適。
$k=3$ のとき、$n=1$。
よって、求める自然数は、$n=1,13$。
ワンポイント
(1)の大小関係を示すとき、$2k-1$ が負でないことを述べ忘れないように気をつけましょう。
でないと、この変形は間違いになってしまいます。